− 万年筆 −
- 私の世代にとって、万年筆は腕時計とともに「ちょっと大人」の象徴でした。中学校に入ると、たいてい英和辞書と万年筆をお祝いにもらいました。学研だかの中学生向け雑誌の新規講読の景品に万年筆がついていたくらいです。真新しい制服の胸ポケットから金のクリップをのぞかせているだけで、なんだか偉くなったような気分になったものです。生来単細胞な私は、かかるインプリンティングがそのままに身体だけ大人になり、文書はほとんどパソコンで書くようになった今でも、万年筆に得も言われぬ引力を感じているのであります。といっても決してコレクタではありません。あくまでも実用品ね、実用品。なお、写真はいいかげんに撮っているので、各葉の倍率は適当、大きさは全然実物に比例していません。ホワイトバランスも統一していないから、色調もインチキです。


MONTBLANC Noblesse
私の最初のMontBlanc。ペン先はステンレス、MBで超太字。カートリッジ式。わずかにテーパのついた細身の美しい姿。胴軸・キャップともステンレスのマット仕上げ。金メッキしてあるモデルもありますが、こちらのほうがはるかに美しい。すでにキャップに一箇所腐食がありますが、もちろんまだ使っています。


MONTBLANC 149
世にいわゆる「万年筆」のイメージを決定づけたモデル。作家などでこれを使っていることを誇りにしている人が未だにいたりして結構噴飯ですが、一昔前のおやじスノッブ文化では定番でした。ペン先は18金、Mながら太字。吸入式。軸は太すぎ、ペン先は異様に固く、なんで人気があるのかよく判りませんが、威圧的な容姿であることは確かですね。とかさんざん悪口いってるくせに持ってるもんなあ。ま、一応ね。1950年代の製品は優秀だそうです。


MONTBLANC 114
Hommage a W.A.Mozartと称する「旅行用」の小型万年筆。ペン先は18金、F。カートリッジ式。これのボールペンをオクサンが手帳と一緒に愛用しています。私はあまり使わないなあ。モンブラン創立75周年記念の特別モデルで、キャップの天ビスにメレダイヤが一石はめこんであります。

一緒にP.DomingoのCDがついていましたが未聴。


Parker 45
私の最初のパーカー。ペン先は14金? 太さはたぶんF。カートリッジ・コンバータ両用。しばらく前まで私の常用ペンでした。2回くらい落としてニブを交換しています。ステンレスヘアライン仕上げの胴軸も交換しています。クリップの矢形の金メッキはほとんど剥げてしまった。パーカーらしくペン先は固く、その割になめらかで、細かい字をさらさら書くのに具合よいです。最近ようやく出番がなくなりました。


Parker Inflection
確か父親の米国みやげ。ペン先はたぶん14金、EF。カートリッジ・コンバータ両用。すごく細い字が書けます。ブラックマット仕上げの胴軸はなかなか触感がよく、たまに手帳と使うことがありますが、普段はあまり出番はありません。


Parker Duofold Centennial Orange
創業100周年記念モデルで、世界限定1000本。ペン先は18金、M。比較的細字。パーカーもペン先固いですね。オレンジの胴軸はとても美しく、見ほれてしまいます。また、胴軸は太すぎず細すぎず、ペン先付近の黒い部分が細くて、鉛筆のように先を持つ私にはモンブラン149よりかずっと使いやすいです。署名用かな。


LAMY Saffari
LAMYは異様にかっこよくかつ安価な筆記具を作るドイツのメーカです。これは同社のもっとも安価なモデル。ペン先はステンレスで黒いコーティング、たぶんM。カートリッジ式。コンバータも付くのかな。胴軸・キャップともプラスティック。本国では子供の教育用に使われるそうです。カートリッジが外から見えるようになっていて、インクの残量がわかります。軸先が三角形になっているのも、ただしい持ち方を身につけるための工夫の由。なめらかな書き味。優秀な製品です。バーゲンで半額で購入ラッキー。


Delta 20周年記念モデル 1KS Vermeil
デルタは1982年創業の比較的新しいイタリアのメーカです。鮮やかなオレンジのレジンを胴軸に使った"Dolce Vita"のシリーズで有名。これは同社創業20周年を記念して2002年に発売されたもの。世界限定982本。これは894番の番号が刻印されています。ペン先は18金、M。レバー式という珍しい吸入機構を備えています。"Dolce Vita"にはOversizeと呼ばれる極太軸のものがありますが、これは中ぐらいの太さでより実用的です。レジン軸の「エンタシス」がなかなかかっこいいですね。金属部分はバーメイルと呼ばれる銀に金メッキしたものを使用。ペン先には「20」の刻印があります。クリップにはイタリア万年筆によくあるローラが組み込んであります。もったいなくて使えない。:-)


Faber-Castell Graf von F.C. Ebenholz
ファーバーカステルはもともと鉛筆で財をなした会社で、製図用品の他、計算尺などでも名品を世に送り出しましたが、この「伯爵シリーズ」は大変美しい仕上がりになっています。ペン先は18金、M。カートリッジ・コンバータ両用。金属部分はプラチナコーティング。クリップには精巧なバネが仕込まれており、適度なちからで胸ポケットの布地をはさむようになっています。胴軸は黒檀。他にグラナディラとベルナンブコの製品があります。笛吹きとしては黒檀かグラナディラのいずれにするか迷いましたが、ソリッドな質感と色で黒檀を選択。所有する万年筆の中でももっともお気に入りの一つです。


Sheaffer ?
まあ一応御約束ですので「キワモノ」をひとつ。といってもこれは現在の私の常用ペンです。ペン先はたぶん14金、EF。カートリッジ・コンバータ両用式。ニブがペン軸と一体化したシェーファーお得意のデザインです。これ実は日本放送協会のプレミアムグッズで、取材先等に配るために作られたものです。キャップの天ビスにNHKの旧ロゴが入っています。

なにしろ常用ペンで職場でも持ち歩いているのでだいぶんすりきれています。でもあと3本持ってるんだもんね。:-)
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まああまり持っていてもしょうがないので、あと3本くらい買ったら打ち止めにしようかなと思っています。ペリカンとかモンテグラッパとか中屋とか。あー散財だ。